東静岡駅直結の静岡県立中央図書館ペデストリアンデッキ廃止について
建築業界の人手不足とコスト高は
私も日々の仕事の中で感じておりますが、
東静岡駅という最寄り駅のことなので、想いを述べたいと思います。
当初予算の192億円から298億円に増額、
106億円も増額して入札にのぞみましたが、
参加業者は無し。
これに輪を掛けるように、予定した国の補助金136億円が
34億円程度となる予定で、102億円が不足して更に必要。
ということは、当初予算から208億円も追加となるという
何とも、杜撰で衝撃的なニュースでした。
呆れてばかりはいられません。これは、すべて税金ですからね。
現在の中央図書館は閲覧室のひび割れのため、
80万冊の蔵書の内、加重負担軽減のため収蔵している
20万冊を間引いている状況で、
一刻も早く、新館建設がのぞまれています。
https://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/data/open/cnt/3/3937/1/0714_hibiware.pdf
新県立中央図書館整備基本設計・概要版
https://www.pref.shizuoka.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/055/103/gaiyouban.pdf
待ったなしの状況なのですが、このままではとても進められないですね。
設計変更をするレベルというより、設計のやり直しとなり、
それについても、相応の追加予算が必要となります。
設計担当はシーラカンスアンドアソシエイツ(C+A)・アイダアトリエ・日建設計JV
そうそうたる建築事務所JVですが、設計監理料も高そうですね。
国の補助金102億円不足が分かる前の減額ではありますが、
現在おこなわれている減額案には、地元・東静岡駅の利用者としてひと言。
新県立中央図書館整備事業
https://www.kensetsunews.com/web-kan/1050139
JR東静岡駅南口から図書館3階を結ぶペデストリアンデッキの設置を
廃止するなどして増額を抑え・・・とあります。
これには大反対です。
せっかく東静岡駅にある改札口コンコースから
直接図書館へアクセスすることができなくなってしまいます。
現状の東静岡駅は、東海道線・東海道新幹線を跨ぐ橋上駅のため、
長い階段を上がる必要があります。
北口南口共にエスカレーターがあるのは上りだけ、
下りは長い階段を降りなければなりません。
エレベーターはそれぞれ1基ありますが、
定員20名とありますが、かごには10名がやっとくらい小さい。
こんな駅から、新しい9階建ての図書館にアクセスするには
長い階段を降りて、また上に上がるという状況になります。
結局、下りのエスカレーターを増設しないと、
せっかく駅直結の便利さが半減してしまい、
電車でやってくる人々にとってアクセス勝手の悪い
図書館となってしまいます。
その内に下りのエスカレーターが増設されることは
目に見えていますし、そうなると、また工事期間中に
上り下りでの階段アクセスを強いることになります。
こういった周辺整備予算も掛かることなので、
9階建てよりもっと低く効率的な図書館運営と
駅直結という使い勝手が活きるような計画をお願いしたいものです。
しかし、階数を減らせば蔵書のボリュームを確保するために、
平面は拡大せざるを得ないし、そうなると基礎費も増加するし、
計画地に納めることができるかどうか・・・
なんとも袋小路に入り込んだようです。
ペデストリアンデッキ廃止という安易な切り捨てより、
せっかくの駅直結となる県立中央図書館に何が必要なことなのか、
将来に渡って使い勝手の良い図書館にして欲しいと思います。
整備計画にはこう謳われております。
『県民が生涯にわたり学び続けられる環境づくり、
従来の図書館機能に加えて静岡の新たな文化が
創造・発信される新しいタイプの図書館に
生まれ変わることを目指し、進められている。』と。。。
次世代に負担だけが残る図書館にはなって欲しくありませんね。
人気blogランキングに参加しています。
↑よろしければ、クリックをお願いいたします。
・・・どうも、ありがとうございました。
にほんブログ村
この記事へのコメント