静岡・小鹿の家

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・所在地:静岡市小鹿
・主要用途:専用住宅
・敷地面積: 96.60 m2
・延べ面積:116.81 m2
・2階建て
・竣工:2004年3月
・構造:枠組壁工法
・施工:久保田建設

いわゆる旗竿宅地と呼ばれる道路から3m幅の敷地延長から
奥に敷地がある形状で、なおかつその部分は変形の台形をしていて、
実質の建てられる敷地は23坪ほどの広さ。周囲に建物が密集して、
唯一南側がマンションの駐輪場前で陽当たりがあるものの、
その部分が一番敷地幅の狭い4.9mほどという条件の悪い敷地でした。

ここに4人家族の明るい住まいをいかに創り出すかが大きなテーマです。
建物は敷地形状なりの一片が平行でない変形台形に片流れ屋根を
掛けたボリュームを切り取っていますが、平行でない壁が、
かえって内部に広がりを与えています。

ガルバリム鋼板で覆われた外観には、
各開口部すべてに特注の庇が付き、南側のバルコニーは持ち出しの
袖壁と屋根に覆われたプライバシーの高くなる工夫があります。

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南側に広間と吹抜と2.2mの開口部を上下に設けて、
南からの光を住まい内部に深く導いています。
この吹抜には南バルコニーへの通路が延びていますが、
光を妨げないように厚10mmのポリカーボネート製の
透明な床となっています。
ここは照明があり夜には照明ルーバーの役割も果たします。
またバルコニー床もグレーチングとして、
冬の陽射しをできるだけ邪魔しないように取り入れることを考え、
夏の日差しと西日は、屋根と袖壁でカットするようにしています。

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この広間・厨房・食堂は、通路と収納階段部分も取り入れることで
20帖の広さがあります。また玄関脇から広間への通路壁面には
クロゼットや収納があり、これとは別に、厨房→洗面ユーティリティ
へのサブ動線を確保して、1階部分に回遊できるようにしています。

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2階には主寝室と子供室2室がありますが、
いずれも造作ベット・クロゼット・ロフト収納・ハシゴが用意されています。
主寝室のベット間には板を渡すことで、畳コーナーのようになる
畳ベットとなっています。

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片方の子供室は2階部分で2m幅しか取れていないですが、
ベット・机・本棚・クロゼットが用意された勉強・就寝スペース
と位置づけ、ロフトは遊びコーナーとして上下に分けていて、
玄関前に跳ね出した特徴的な外観を創り出しています。

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洗面所には出床としたトップライト兼収納スペースが、
2階便所にも出床としたトップライト兼洗面があり、
密集地でも昼間は明かりいらずの生活環境となっています。
鋭角北コーナーが洗い場にある浴室は、そこをベンチと
トップライトに活用して、こちらも明るさが確保されています。

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内部床はメープルフローリング、壁・天井は、OSB合板素地貼りを
標準としつつ、広間・厨房や一部壁はルナファーザーAEP塗り
としています。広間・食堂には温水床暖房が設けられています。
外部のデッキと米杉板張り塀のおかげで、広間の延長空間として
唯一の南庭をより活用できるようにしています。

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