21_21DESIGN SIGHT・つらぬく美学。

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さて、東京ミッドタウンの公園脇に
ひっそりとたたずむ安藤忠雄設計の小美術館。
そのほとんどが地中に埋められていて、
地上に現れているのは、三角形の2枚の屋根。

この屋根は、鉄板を溶接で繋ぎ合わせて
1枚の鉄の屋根にしているのですが、
このシンプルな屋根は、トンでもない技術の集約。
鉄というのは、溶接すると反るのですが、
その溶接反りを相殺しながら
溶接するという高度な熟練技術が必要。

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シンプルな鉄板屋根だからこそ、
大変な作業であります。
それを支える見事なコンクリート打ち放しと
ガラスの連装窓。

裏側に回りますと、その壁面に長さ11.4mの
1枚の複層ガラスがスリットして挿入・・・・・。
これは、世界最大級の長さです。

コンクリートの壁に、これだけのスリットを入れるには
上部壁に相当の負担がかかるため、
恐らくPC線を入れているんではないでしょうか?

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さらに、打ち放しコンクリートに残る釘頭を揃えるため
14万本の釘を購入して、その模様を揃えたとか・・・。

シンプルな外観の中に、とてつもないこだわりと美学が
詰め込まれている安藤建築です。
う~ん、施工の次元が違いすぎます(苦笑)

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この記事へのコメント

2009年05月20日 17:41
ふえ~!
単純で安上がりに見えるのに・・・^.^;
どんな世界にも、その道の専門家でないと分からない美学があるもんですけどね・・・
2009年05月21日 00:02
>彩季堂さん
世の中、シンプルなものほど、
実は大変ということは、
よくありますよね。

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