建具考2・引き戸について。

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住まいの扉を考える場合、
開き戸にするか、引き戸にするか。

やはり、今後の高齢化を考えると
引き戸の方が便利と思われる方が多いのでは。
但し、それには幾つかの注意点があります。

まず、引き戸には必ず引きしろ、
つまり、扉と同等の幅の壁が必要。
これが、住まいの中では案外と難しい。
建具同士が直角に交わる壁や、収納との絡み、
また引き込み戸の場合は、その戸袋が薄い壁となるため、
そこに、スイッチやコンセントが付けられません。
これを避けることも考えておかなければなりませんね。

次に、扉の引き込み方。
引き込んだ扉がそのまま見える形状にするか、
壁の中にスッポリと入り込む形状とするか。
前者の場合は、引き手のみで対応しますが、
後者の場合、つまり壁の中に引き込む時は、
建具の小口(厚み側)に引き込んだ壁から
建具を引き出すための収納型の引き手、
よく回転引き手と呼ばれる金物を使用します。

これが割と小さめの金物ですので、
引き出しにくいという方もいらっしゃいます。
その場合は、引き込み側の壁を一部づらして対応します。
また、引き込む場合は建具を入れる際に、
枠か、扉の小口側を取り外せるようにしておき、
建具を入れる際の対応を考えなければなりません。

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次に、引き戸のレール。
引き戸を選択する場合に、床の段差を無くすことも重要。
私は、フラッターレールと呼ばれる
床に埋め込むタイプのレールを使用しますが、
これをフローリングの中に埋め込むために、
大工さんの力量も必要です。
あとの、調整が大変ですからね。
このあたりは、信頼のある大工さんでないとできません。

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そして、見た目のこだわりとしては鴨居の溝。
私は引き戸の上部の戸溝じゃくりを
L型アングルを使用してスッキリとさせています。
一般的には、扉の上部に20ミリ前後の
溝が掘ってあり、これに沿って建具が動きますが、
ここにアングルを使用することで、
その幅が4ミリ程度ですむので
鴨居の見た目がスッキリとさせることができます。

さて、あなたの考える引き戸は・・・。

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