路上採取/長屋解体。

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最近のジョギングコースにあります、
土壁の匂いがプンプンする一角のスナップ。

建坪6坪、延べ10坪の住まいが4戸並んだ4軒長屋。
前面道路の交通量が、現在より格段に少ない頃、
この台所で食事の準備をしながら通りの人と話をしたり、
玄関引戸を開け放して、玄関先で世間話をしたり・・・。

当時の素朴な生活を想起させる間取りです。
奥には、汽車便の和便器と風呂釜付き浴室。
汽車便とはよく言ったもので、
和便器に小便器の機能を持たせるべく、
便器に立ち上がりが付いたタイプで、
電車に備え付けられているあの形式。

長屋の間境壁は、しっかりと土壁で防火壁に。
その土壁も竹を縦横に編んだ木舞(こまい)に
土を塗り込んだ昔ながらの工法。
これが、屋根裏までしっかりと施されておりました。
また、台所廻りはコンクリートを立ち上げて、
しっかりと防湿対策、そして、構造筋交い。

前回のビフォーアフターの長屋とは、
比べものにないほどの、
しっかりとした構造・防湿・防火処理。

しかし、劇的に生まれ変われる素養を持ちながら、
時代の、経済の、そして生活の要求に応えられず
静かにその使命を終わろうとしております。

ここに住まわれた多くの人々の生活を支え、
守ってきた、小さな4軒長屋さん、
どうも、ご苦労様でした。
そして、ありがとう。

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 ・・・どうも、ありがとうございまいした。

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